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命のバトン浜松のブログ
静岡県浜松市内でこどものBLS(心肺蘇生法)やけが・病気の応急手当・こどもの事故予防の講習会を開催する市民団体です。ブログでは日々の活動や想いをつづっています。
応急手当普及員から指導員になれるのか?
 救命講習の必要性や重要性を感じ、応急手当を周りに広めたい!そう思う方は、結構いらっしゃいます。私たちもそういう想いや気持ちを持つ方からメールをいただき、アドバイスさせていただいたこともあります。また、ネット上では全国で活躍する普及員の方と繋がりもできました。

 こうして全国各地で多くの普及員が活躍されてますが、資格は取ったけど活かせていない、思うように活動できていない普及員が多くいる現状です。実際、資格をフルに活かして活動してる普及員は全国でも数少ないと思います。これはなぜなのでしょうか?

 普及員資格を取得しても、活動の場が地域もしくは職場領域と制限がついてます。もともと普及員は、地域や職場でリーダー的立場にいる・立つ方が資格を取得して地域・職場で普通救命講習を開催することが主な目的となっています。
しかし、講習開催はできるものの、普及員が講習開催しても修了証が発行できない・消防職員の立会が必要等、地域によって普及員の活動に制限をかけてる消防もあります。こうした状況は、少しづつ改善されてきているものの現場まで浸透しているとは言い難い現状です。
 普及員資格を取っても、そのあとのフォローアップ体制がないことも問題です。アクティブに活動されてる普及員は、定期的に資格更新をし、有料講習をはじめ、知識や手技のアップデートを欠かさないことが特徴です。消防も、資格を取った人に何のフォローもせず、普及員講習だけを漫然と続けているのは、なぜなのでしょうか?普及員講習を毎年やってるからとお作法のようにやるなら、私はそんな講習はやる必要はないと思います。やる以上は、それなりにフォローすべきです。最低でも何かあったらここに連絡や相談してくださいということだけでもやる、それで普及員が問い合わせも相談もしてこなければ、それは普及員個人の問題です。普及員のフォローをしっかりしている消防もあります。東京消防庁のようにガイドライン変更時に資格更新をしっかりしている普及員対象のフォローアップ講習会の開催等。消防も組織ですから定期的に人事異動があります、普及員を担当する部署も人が変われば、よきにつけ悪きにつけ考えがガラリと変わることもあります。それに振り回されてしまっているのも普及員です。こうしたことも普及員の活動意欲を低下させる要因になってると思いますが、普及員自身も分からないことや不安なことは、こんなこと聞いたら恥ずかしいとか思わず、消防の担当者に積極的に聞くことも大切だと思います。そういったところから
普及員に対する消防の考え方も変わってくると思います。

 普及員と指導員の違いは?ということになりますが、指導員になると普通救命講習だけでなく上級救命講習を開催することもできます。普及員から指導員になるには、普及員としての指導経験も必要ですし、指導員講習も受講しなければいけません。実際、普及員から指導員になったという方は、私の周りで1人だけです。その方は看護師で消防団員ということもあったのですが、看護師と消防団員でなかったとしても、普及員から指導員になる道は、限りなく狭いです。
 以前、消防に普及員から指導員になれる道はありますか?と聞いたことがありますが、指導員は消防職員を対象にしてるので普及員が指導員になるということは、ないですと。ネックになるのが指導員講習の時間のようで、普及員ですと毎月1回の講習を3~4回に分けての講習になりますが、指導員はそれ以上。普及員から指導員になりたい人を対象に募集をかけたとしてどの位の人が応募してくるのか?というのもあります。そうなると職員の指導員講習開催にあわせて受講というのが現実だと思います。
 かといって、全く道がないということではありません。総務省消防庁からでている応急手当指導要綱には、普及員は指導員になれませんということはどこにも書かれていません。普段から地道に講習会を開催し、消防や地域から「あの普及員、いつも熱心だよね、ああいう人に指導員になってもらいたい、指導員講習を受けてもらいたい」そう思ってもらえること、やはり熱意と実行力だと思います。機会あるごとにそういった要望を出していくことも大切でしょう。普通救命講習は、3時間で内容も少ないですが、上級救命講習になると8時間、内容も厚みが増してきます。それなりの知識や手技も必要になってきます。

 普及員として活動が停滞してる皆さん、せっかく取得した資格、普及員講習で学んだこと、出会った人との熱意を思い出してください。私も普及員講習で学んだこと、出会った人の熱い想いは、今も自分の活動の中で活かされています。たくさん講習やることが普及員ではありません。市民向けに地道に講習会を開催して救命の連鎖の大切さを伝えていくこと、それが普及員の姿だと思います。それが繋がっていった時、指導員という道も見えてくるのではないでしょうか?

 全国の普及員の皆さん、頑張ってください。





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はじめまして
はじめまして。少し前の記事に失礼します。
私も今応急手当普及員として活動していますが、やはりこのような公的資格は場所により差がでてしまうのだな…と記事を拝見して思いました。

私は今普及員〜指導員にステップアップ過程ですが、1年ほど頑張って普及員として活動をしていれば指導員へのステップアップへの道は難しくありません。

私の活動しているところでは、一般市民の指導員さんがたくさんいます。指導員さんの質もかなり高いと思っています。

みなさんが積極的に、そして前向きにご活躍できるよう、そのような資格にたいしてのフォローをしていただきたいですね…
2014/06/23(月) 11:49:40 | URL | めぐみ #- [ 編集 ]
Re: はじめまして
めぐみ様。

はじめまして、ブログ管理人のバイスタンダーです。
ブログ記事へのコメントありがとうございました。

応急手当普及員の活動、お疲れさまです。
普及員資格を取得する時、皆さんそれぞれ想いを持って受講されると思います。
資格は、取得した後の維持が大変です。普及員は、その中の一つです。指導する場、普及する場が
なかったり、それに対するフォローアップ体制等。

めぐみ様の活動されている地域は、普及員から指導員の道があり、一般市民の指導員さんがたくさんいるとのこと、これは消防だけでは、できないと思います。普及員や指導員の積極的な行動や意欲があり、消防と市民が一体となった活動であり、本来の姿だと思います。

これからも頑張ってくださいね。応援しています。
2014/06/23(月) 21:16:01 | URL | バイスタンダー #- [ 編集 ]
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