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命のバトン浜松のブログ
静岡県浜松市内でこどものBLS(心肺蘇生法)やけが・病気の応急手当・こどもの事故予防の講習会を開催する市民団体です。ブログでは日々の活動や想いをつづっています。
普通救命講習Ⅰを開催しました。
コロナの感染拡大が続き、浜松市消防局で公募開催していた普通・上級救命講習を受講できない、消防署へ救命講習を依頼しても講習が開催できない状況が続いてる中、会として、応急手当普及員として何ができるかを考え、普及員単独での普通救命講習Ⅰを初めて開催しました。

今までオリジナル企画の講座がほとんどで受講証明や修了証を出したことはありませんでした。(希望があれば発行してます)
今回は、普通救命講習Ⅰの修了証が発行されること。
事前に講習開催に必要な提出書類の確認と提出、修了証発行と浜松市南消防署の皆様には開催前からのご相談も含めて親切丁寧にご対応いただき、今後の励みになるお言葉も賜り、ありがとうございました。

普通救命講習Ⅰは、主に成人の心肺蘇生法、AEDの取り扱い、大出血時の止血、窒息時の対応とカリキュラムと時間が決まっていますが、本講習を担当した普及員2名が企画運営に関わってきたオリジナル講習や経験で培ってきたものを随所に取り入れ、受講者の背景に沿った講習になるように、こちらが一方的に話すだけでなく、受講者さんの理解を確認しつつ、質問のタイミングや実技の習熟度も見ながら講習を進めました。
実技に使うマネキンは、1人1体で、マネキンの評価機能を活用し、胸骨圧迫の深さやスピード、人工呼吸の量を目で見て確認し、窒息の対応は、看護師の普及員から高齢者の特性も含めて説明し、子どもから高齢者の窒息対応というところで幅広くお伝えさせていただきました。

今回の普通救命講習Ⅰ。
浜松市消防局で令和4年度第1号の普通救命講習Ⅰの受講者ということで、修了証を浜松市南消防署で受講者さんが受け取る際、署員の方から拍手をいただいたそうです。

初めての普通救命講習Ⅰ開催でしたが、今回の反省点を次の普通救命講習Ⅰで反映させて、より質の高い講習になるようにしたいと考えています。

修了証

※修了証の氏名欄は個人情報保護のため保護処理しています。
(修了証の画像は受講者様からご提供いただき、掲載について許可を得ています。)

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受講(参加)する方の立場に沿った講習内容
「救命講習はどこで受けても同じ」ではなく、受講する方の背景や立場に見合った内容を提供することが指導者(伝える)側の責任と考えています。

多くの人に知ってもらう、マネキンに触れてもらう体験型イベントは別として、受講者を募って開催する講座、職場や団体等から、心肺蘇生法とAEDを教えてほしいと相談や依頼を受けた時に対象に応じたコンサルができるかが大きいと考えています。
そこができない・できていないと、人工呼吸はやらなくてもいいと教わった等、立場や職責上、できないとダメ・やらなくてはいけない人たちに間違った情報を伝えることになります。
依頼者側の希望する内容を最大限取り入れることも必要ですが、先方の希望を重視するあまり質が下がったり、やったという実績だけとなり、お互いによい結果に繋がることはないと考えています。

私たちの講座でも「人工呼吸はやらなくてもいい」と教わったという方が結構な数でいます。

それを指導(伝えた)した方から、やらなくてもいいという意味や理由の説明がなかった、聞いてもはぐらかせされたということを聞きます。
心肺蘇生法に限らず、応急手当講座で「なぜ?」というところがしっかり伝えられてないところが多いと感じます。

無料講習のほとんどは、通りすがりや家族等に応急手当が必要になった時、救急車が来るまでに頑張ってもらわないといけない内容に特化されていることです。
心肺蘇生法、大出血時の止血、窒息時の対処法。これらは、救急車が到着するまでに何もしなければ死に至る可能性が高いこと。

立場や職責上、対応義務のある方向け講習を、無料でやってくれるところにお願いして受講した実績としている現状。
「救命講習でお金とるの?○○なら無料でやってくれるのに」と講習が無料であることが前提の依頼側の勘違い。
「何もないだろう、そういったことは起きないだろう。」という勝手な憶測と油断、講習の内容や質はさておき講習を受けましたという実績が必要、「毎年講習受けてるから大丈夫です。」と言い事が起きた時に慌てふためき対応がてきなかった。
立場や職責に見合った内容の講習を受ける、受けていたことで、緊急時の対応できたという話しを聞くと、講習の内容は大事だと思います。

現実にないことですが、消防の救急隊が私たちは普通救命講習を受講済みです、3年に1回更新講習受けてますと言ったら、えっ!?てなりませんか?
医療従事者が、私はBLSをする可能性が低い部署だから、市民向けの内容で十分だし、お金をかけたくないから無料講習でいいよね?と言ったら、そのような施設や病院に通院や入院したり、家族を診てもらうおうと思いますか?

それぞれの立場や職責に見合った内容の講習や訓練を受けることの大切さ、今一度、考えてみませんか?