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命のバトン浜松のブログ
静岡県浜松市内でこどものBLS(心肺蘇生法)やけが・病気の応急手当・こどもの事故予防の講習会を開催する市民団体です。ブログでは日々の活動や想いをつづっています。
活動を始めて11年目を迎えました。
命のバトン浜松を立ち上げるきっかけになったのは、福井県で活動している命のバトンの川崎さんとの出会いがきっかけでした。

命のバトン浜松を立ち上げるきっかけになったのは、福井県で活動している命のバトンの川崎さんとの出会いがきっかけでした。
それから11年。
川崎さんとの出会いがなければ、浜松での活動はなかったと思います。

当時、川崎さんのお話しを浜松でお聞きして、AEDだけでなく、応急手当の大切さ、その場にいた人が何か少しでもできることがいかに大事かということ。
今は命のバトン浜松の生い立ちを聞かれることは少なくなりましたが、メンバー一同、活動の原点を忘れずにいきます。

福井の命のバトンの川崎さんから了承を得ましたのでご紹介させていただきます。
2019年にフォアミセスで、4人の物語として「天国にいるわが子たちへ」
その時に漫画を書いてくださったのが「河崎芽衣さん」
その後 芽衣さんは娘をなくしてからの話や命のバトンの話をフォアミセスで2019年3回に渡り連載してくださり、この度 ネット配信することになったそうです。
ぜひ多くの方に読んでいただければと思います。

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浜松の活動も、ここが潮時かなと思ったことは何度もありましたが、そういう時に不思議と講座の相談や依頼が何度もありました。
その時、まだ私たちが続けていかなければいけないことがあるのかな、後押ししてくれていると勝手に思い続けて11年。
その間、多くの皆様からたくさんのお力をもらい、そして支えて励ましていただき、今も活動を続けることができていることに感謝しております。
活動を通じて嬉しかったこと、悲しかったこと、怒れたこと、泣いたこと等、順調な時ばかりではありませんでしたが、それが糧となって今があると思います。
川崎さんが命のバトンを立ち上げて活動を始めた頃より今では、AEDや応急手当の普及啓発は、すごく進みました、
私たちの活動を知った方が別の方に命のバトンを繋げてもらえるよう、活動の歩みはゆっくりでも正しい知識と手技を一人でも多くの方に伝えていけるように続けていきたいと思います。
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お餅による窒息
お餅を詰まらせてのニュースです。

餅を詰まらせ20~80歳代の3人救急搬送、2人が重体…東京都内
https://news.yahoo.co.jp/articles/8817ac9744ea2481cb194aadad3661e2800b3f1b

【元日】餅をのどに詰まらせ90代男性死亡、消防が注意呼び掛け
https://news.livedoor.com/article/detail/23474507/

お餅を詰まらせての窒息は、高齢者が多いのが特徴でしたが、東京では20代の方のお餅による窒息もあり、お餅に限らず食べ物を詰まらせての窒息は、全年齢で注意しなければいけません。

お雑煮も地方によっていろいろありますが、お餅がそのまま入っているところがほとんどかと思います。
子どもは、歯がはえ揃ってなくてうまく噛み切れない、高齢者は、飲み込む力が落ちている、義歯等、よく噛めず飲み込みづらいのもあります。
ディサービス等の介護施設では、食事の前に口を動かす等の体操的なことをしているところもありますが、ご家庭でそれを実行するのは家族の理解がないと難しいと思いますが、ご家庭でもできるなら予防の一つとして有効だと思います。

調理方法も大事ですが、ゆっくり急がず食べる、高齢者は噛める範囲でよく噛む、お茶等、飲み物も適宜飲みながら食べることも大事です。

食べ物を詰まらせた(かも)と思った時、周りができることは、まず119番通報です。

食事中に急に顔色が悪くなる、黙ってしまう等、前後に何をしていたかになりますが、特に食事中は食べ物を詰まらせたかも!?と疑ってください。

私や家族、周りでそんなことは起きない(だろう)ではなく、起こるかも知れないこと、起きた時に何もできないより、少しでも予防策やいざという時にできることを知っておくこと、それが応急手当です。

窒息時の対処法は、反応がある時と反応がない時では違います。
少しでも興味をもった方は、救命講習を受講してください。


予防救急にプラスして応急手当を知っておきましょう。
11月5日付の中日新聞朝刊の記事からです。
https://www.chunichi.co.jp/article/576599

浜松市消防局管内では、救急車内に収容した傷病者の搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難」の状況が続いているとのこと。
特に7月は昨年の同月より救急車の出動が増え、コロナの第7波に加え、猛暑による熱中症による救急搬送が増えたこともありますが、コロナの第7波・暑さも落ち着いたものの、依然として搬送困難な状況であることを改めて知りました。

特に7月、8月は、現場より遠くの救急隊が出動していたり、救急車がなかなか現場を出発できない現状を見ました。この状況は、最悪救える命が救えなかったり、救急車の到着が通常よりかかることを意味しています。
当ブログやSNSでも触れたことがありますが、西区内の救急隊が全隊出動している時に西区内から救急要請があった場合、南区・北区・中区の救急隊が西区へ出動することがあるということです。
浜松市は、現場に最も近い車両を出動させることが基本になってますので、西区に限らず他の区でも上記のようなことがあり得るということです。

「予防救急」
弊会では子どもの事故予防の普及啓発をしていますが、それも予防救急の一つです。

3日に千葉県・5日の大阪で高さは違いますが、高所から子どもが転落する事故が立て続けに起きました。
これも、ベランダや窓際に踏み台になるような物を置かない、鍵や窓を簡単に開けれないように物理的にロックする等、予防策がいくつかあります。
子どもに限らず、高齢者も同じで、転倒防止、火の取り扱い等、全ての事故を防ぐことは難しいですが、ちょっとした予防策、声掛けで防げる事故はあります。

弊会では、予防にプラスして応急手当を知る・学ぶことを推奨しています。
どんなに事故に気を付けて予防に心がけていても、応急手当を必要とする時はあります。
その時に何も知らないより少しでも知っておくことで救える・繋がる命があること、それはいつ自分の身に起きるか分からないですし、応急手当をするだけでなく、される側になるかもしれません。
応急手当を正しく学び知っておくことも「予防救急」の一つだと思います。

浜松市消防局では、応急手当に関する冊子を作成しています。そちらに予防救急に関しても載っていますので、興味がある方、知っておきたい方は、お近くの消防署所にお問い合わせいただければ幸いです。

弊会でも応急手当講座は、定期的に開催しています。こちらも関心がありましたらホームページをご覧いただけると嬉しいです。
http://heartlife-hamamatsu.com/


心肺停止の原因は何であれ、ためらわず心肺蘇生法をする、AEDを装着することは変わりません。
安倍前総理の襲撃事件。
治安が良いと言われる日本で銃を使い元総理が襲撃されお亡くなりなる、ニュースでの第一報を見た時、誰もが嘘でしょ!?と思ったに違いありませんし、その現実に日本国民が大きな衝撃と悲しみに包まれています。
安倍前総理のご冥福をお祈り申し上げます。
現場で心肺蘇生、AEDの操作、人やシートで壁を作って対応した方、消防・救急、ドクターヘリ、輸血の血液確保、全力で治療にあたられた医療関係者の皆様に改めて敬意を表します。

現場で安倍前総理に心肺蘇生法とAEDが使われている映像が流れて一部報道では、AEDがショックしなかったから故障していた等、誤解を招くような内容も流れていますが、心肺蘇生法は、病気・事故に関係なく、傷病者の反応がなく、呼吸してるかどうか分からなければ、胸骨圧迫を開始します。

講習で時々、質問が出ますが、具体的な病名やけがの状態を挙げてこういう時も心肺蘇生するのですか?と聞かれます。
心肺蘇生法をする前にそうした先入観みたいなものが入るとためらいが生じますし、蘇生法の着手が遅れる原因となります。

シンプルに考えて倒れた原因が何でかは分からないが、声をかけたけど反応がない・呼吸もしてるかどうか分からない、胸を押します、それでも反応がないということは、心肺停止状態であること。
倒れた原因は、搬送された病院で検査や治療の過程で分かることですし、現場で原因が分かることはまずありません。
また、AEDからショック不要のメッセージが流れたら、故障してるんじゃないか?正しく判断してないんじゃないか?と不安にかられるかも知れませんが、AEDがショック必要ですとなった時は、心臓が異常な動きをしていてショックが必要な波形を検出している時です。
AEDを装着したら必ずショックが必要ですとなるわけではありません。ショック不要となったから故障しているのではないこと。電気ショックが必要な波形ではないということです。

心肺停止の原因は何であれ、ためらわず心肺蘇生法をする、AEDを装着することは変わりません。

ためらわずと言っても、現場の安全(自分の安全確保が最優先)確保をしっかりしたうえで行うことも忘れないでください。
市民向けの応急手当普及啓発で大事なこと
市民向けの応急手当普及啓発。10年前と今では大きく変わったことも多いと感じます。

代表的なものが「心肺蘇生法で女性にAEDを使うとセクハラや痴漢になる恐れがあるから手を出さない方がいい」「女性のプライバシーが」等、一般市民が行なう応急手当のハードルを上げるようなネット情報が拡散しています。

AEDの使用が一般市民に解禁された頃は、女性にAEDを使うことについて話題にのぼったこともなかったと思います。
今は、女性への応急手当を躊躇させるような内容や医療者レベルの内容を求めるような内容もネットで拡散していたり、悪意はないにしても、一部の指導する側(伝える側)が誤った認識で情報発信するケースも見受けられるようになりました。

皆さんの目の前で家族や友人、職場の同僚、外出先で人が倒れているのを見た時、冷静に対応することはなかなか難しいです。
私たちも市民向けの応急手当は、必要な内容をいかに分かりやすくシンプルに伝えるかを活動を始めてから試行錯誤しながら進めてきました。

そこに言えることは、内容を複雑化させて応急手当のハードルを上げるのではなく、応急手当の着手率を上げることです。

着手率を上げること、助けを呼ぶ、119番通報する、AEDを取りに行く、できる人は心肺蘇生をすること、救急車を誘導する等、その場に居合わせた人ができることをする、それが救命の連鎖に繋がります。

また、医療系の大学や各学校に通う学生さんが学外で傷病者対応をした際、その対応を疑問視するネットへの投稿も見ましたが、
医療系の学生さんがフルサイズのBLSを授業で学んでいる、傷病者対応に長けている方ばかりではないこと。
市民向けの講習や運転免許を取得する際の応急救護講習で学んだ知識と手技で対応することに何ら問題はありませんし、それがきっかけでしっかりと学ぼう・学びませんか?となるようにすることが大切です。

医療者レベルの蘇生や処置の話しを市民向けにするのであれば、誤解を招かないような伝え方をすることは当たり前ですし、それが混乱を招くきっかけになるかもしれないことをよく考えたうえで話なさなければいけないと思います。
私たちの市民向け講習でも、医療者レベルの話しを織り交ぜる時がありますが、その話しや内容が必要かを判断しています。