fc2ブログ
命のバトン浜松のブログ
静岡県浜松市内でこどものBLS(心肺蘇生法)やけが・病気の応急手当・こどもの事故予防の講習会を開催する市民団体です。ブログでは日々の活動や想いをつづっています。
7月1日 AEDの日
18年前の2004年。
初めて一般の人がAEDを使えるようになったことを記念して、7月1日は「AEDの日」とされています。

当時、愛知県で開催された愛知万博で会場内にAEDが設置され、AEDを使用して救命できた事例もあり、私たちも愛知万博会場内でAEDを使い救命された方のお話しを名古屋へ聞きに行きましたが、涙なしではいられなかったことを今も忘れることはありません。
また、愛知万博がきっかけでAEDの普及が広く始まったことは、当時をよく知る人であれば、感慨深いものがあると思います。
こうしてAEDの普及が始まるとともに救命講習もAEDの取り扱い操作方法が入ってきました。

当時は、AEDの機種も少なかったですが、今はいろいろな機種が販売されています。
基本的な操作方法は変わりませんが、機種に応じた操作方法を知っておくことが大事です。


電源もふたを開けると自動でONになるタイプ、ケースを開けて電源ボタンを押すタイプ、電気ショックの量を成人と小児でスイッチやキーで切り替えるタイプ等、身近にあるAEDがどういったタイプのものかは、機会があれば見ておくことも大事です。

AEDが普及し、設置箇所も増えてきました。
講習で「皆さんの近くにあるAEDの場所を知っておきましょう」と指導員が説明することがあると思いますが、皆さんの身近にあるAEDは、365日24時間いつ取りに行ってもすぐ持ち出せて使えることは可能でしょうか?

公共施設、医療機関、学校、幼稚園、保育園、企業等、AEDは設置していても、施設の休館・会社の休日、夜間は建物が閉鎖されて中に入れない所も多くあります。
以前、休日や夜間で職員が不在で、AEDを使用する際はガラスを割って中に設置してあるAEDを取り出してもいいという所もありましたが、緊急時とはいえガラスを割ることでけがをする恐れや修理費用、セキュリティの問題もあります。
また、AEDの持ち出しは設置している敷地内の使用を前提としているところもあり、敷地外での使用や貸出しを想定していないところもあるので、使用できる時間帯以外の情報についても今後は、周知していく必要性があると思います。

私たちの講座では近くに設置してあるAEDが実際に使える時間や曜日、外への持ち出し可能かも確認しておくことが大事ですとお伝えしています。

設置はしたものの、使うことが一度もなかったから更新せずに撤去した、AED貸してくださいときたら、敷地外であっても躊躇せずに貸しますという施設もあります。

皆さんの身近に設置されているAED、今一度確認されてはいかがでしょうか?

公共施設などに設置のAED 8割以上に利用できない時間帯が | NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220630/k10013696011000.html
スポンサーサイト



AEDを取りに行きました。そこから敷地外への持ち出しはできますか?
AEDとっさに使える? 広がる設置、使用基準に課題も | 岩手日報 IWATE NIPPO
https://www.iwate-np.co.jp/article/2019/1/6/43099

皆さんの自宅や職場等、近くにあるAEDの場所は知ってますか?と聞くとほとんどの方が「知ってます」と言っていただける位、設置数が増えてきたことは、嬉しい反面、そのAEDが24時間365日いつでも取り出せて使うことができますか?と聞くと「どうだったかな?夜や休日は、閉まってて出せないかも・・・」という方が多いです。

弊会では、今回の件が起きる前からブログやFacebookでこの問題について幾度となく取り上げてきました。

AEDの普及や設置が進んだ反面、AEDが設置されている場所が夜間や休日等でAEDを取り出すことができない、加えて施設やお店・会社等に設置されているAEDを敷地外へ持ち出して使うことが許可されている所といない所があるといった現実が改めて浮き彫りとなりました。

講習では「あなた、AED持ってきてください」と言えば、必ずといっていい程、誰か持ってきてくれます(トレーナーですが)
実際、救命のためにAEDを取りに行きましたが、今回のケースのように店の敷地外に持ち出すことが想定されていなければ、責任者の許可を得なければならないと貸し出しに躊躇するのはやむを得ないと考えます。
AEDを持ち出して使用した場合、使用したパッド等の消耗品の交換費用は、誰が負担するのか?という話しにもなります。
施設やお店等に設置してあるAEDを敷地内で使用したのであれば、消耗品の費用負担で揉めることはないと思いますが、私たちが調べた中で、AEDを設置してある会社が救命のために敷地外にAEDを持ち出して使用しても消耗品費は、会社で負担するという所もありましたが、設置されている施設外で使用した場合の取り決めやルールを周知している所は、少ないのではないでしょうか?

最近は、建設や道路工事現場の事務所の近くにAEDBOXを設置して緊急時には誰でも使って下さいという現場が増えています。
浜松市内の一部の県立高校では、正面玄関の外の壁面にAEDBOXを設置して夜間や休日でも持ち出せるようになってる所もあります。浜松市内の消防団庁舎の外壁にもAEDが設置されています(市内全てではありませんが、順次設置されています)

AEDを設置している施設・お店・会社等の管理者は、AEDを使える(持ち出せる)時間帯や曜日の明記、使用する場合は、敷地内だけなのか?敷地外への持ち出しは可能なのか?敷地外で使用した場合の消耗品交換の費用負担について取り決めも含めて考えておく必要があります。
AEDは設置したらそれで終わりではありません。定期的なメンテナンスや消耗品の交換も含めて、いざという時に使えるようにするために大切なことです。

今後は、設置してあるAEDの使える・持ち出せる時間帯や曜日、持ち出せない時間帯や曜日の明記(AEDマップや施設内外への掲示等)や、敷地内での使用・敷地外での使用の有無や費用負担も含めて取り決めやルール作りとともに、救命のためにAED借りにいったら断られた・持ち出して使ったら費用負担を求められた等、使うことに躊躇する人がでることのないようにフォローや取り組みが必要と考えています。
講習で使うAEDと実際のAED
 「講習会で使ったAEDと違うタイプのAEDが勤務先に設置してあります、子どもがいる施設なので常に小児に使える状態にしておきたいのですが、どうなのでしょうか?」市民向け講習会に限らず、私たちが思ってもない質問を受けると、人それぞれ視点がいろいろだなと思う反面、指導者としてどう答えるか?も大事になってきます。

 一つ目は、講習会で使ったAEDと違うタイプのAEDが勤務先に設置されてること。、実際、国内で使用されているAEDトレーナーを全て用意して講習の場で「みなさんのところではどのタイプのAEDが設置されてますか?」聞いて個別に説明することは、まずないと思います。

 講習会やコースでよく使われている機種がこれ(見たことある方も多いのでは?)
aed201.jpg

 AEDは、電源スイッチを押すタイプ、蓋を開けると自動的に電源が入るタイプの大きく二つに分けられていますので、勤務先等に設置されているAEDの電源はどうやって入れるのか?まずそこをしっかり抑えてください。

 二つ目は、子どもがいる施設なので常に小児で使える状態にしておきたいということ。機種によって成人用と小児用パッドの2種類があるタイプ、AED本体で成人と小児モードをスイッチで切り替えるタイプ、小児キーをAEDに差し込むタイプ等、成人と小児の切り替えに際しては、機種によって操作が異なります。

この機種は、成人と小児モードをスイッチで切り替えます。
20100523_740475_20180421224729f81.jpg

小児モードへの切り替えは、キーを差し込みます。
ph_child_02.jpg

この機種は、小児キーをAED本体に差し込み小児モードに切り替えます。
key_320_2.jpg

これは、小児用パッド。
w19632main.jpg

HS-1.jpg

 子どもがいるので常に小児で使える状態にしておきたいという考えや備えもありだと思います。しかし、小児用パッド・モードにセットしておくことで何が考えられるでしょうか?
 子どもがいる施設とはいえ、子どもだけでなく職員もいますし、来訪者もあります。子どもだけでなく、大人に対する使用も十分考えられるので、常に小児で使える状態にセットしておくと、いざ成人に使うとなった時、どんなことが起こるでしょうか?
 AEDに小児用パッドがない、年齢の判別がつかなければ、成人用パッド・モードで使うことができますので、常に小児用にセットしておく必要性は低いと考えますし、万一、成人に使用するとなった時、小児用パッドやモードになっていたら、ショックが必要な時にショック量が足りないことになります。

 AEDを使う時に大事なことは、音声メッセージをしっかり聞くことです。AED本体やケースに図や文も載っていますが、音声メッセージを聞くことで今、何をしなければいけないかを教えてくれます。私は、何十回と講習を受けていて音声メッセージを聞かなくても体が覚えているから大丈夫!そういった方でも講習でパッドを貼る前にコネクタを差し込んでからパッドを貼る方もいます。音声メッセージを聞く・従うことの重要性は、こういったところにもあります。
 どれだけ講習を受けていてもいざという時、頭の中が真っ白になって体が動かないということは十分あり得ます。その時、音声メッセージを聞く・従うと言われてたことを思い出すことができれば、少しは冷静さを取り戻すかもしれません。

 また、講習で必ず自分の勤務先等に設置してあるAEDと同じ機種のトレーナーがあって練習できるとは限りません。仕事上、AEDを使う可能性が高い方は、勤務先等に設置してあるAEDの操作に慣れることも大切です。
 AEDは設置してあるけど、設置されてから一度も中を見たことがない・業者さん任せだからではなく、ぜひ、AEDのケースを開けて中を見てください。電源を入れてもパッドを貼らなければ問題ありません。トレーナーと違いかなりの大音量でメッセージが流れます。
 施設によってAEDにセットされている物も異なりますが、パッドは何組あるのか?小児キー・パッドはあるのか?セットされている物(はさみ、かみそり、手袋等)は何が入っているのか?等をぜひ知っておいて下さい。
 設置してある同じAEDのトレーナーを貸してほしい・使い方を説明してほしい。そう思ったら、設置してくれた業者さんに問い合わせれば、きっと、トレーナーを持って説明に来てくれると思います。そういった時に業者さんに質問することで不安や疑問点も解消できます。

 ここまでやらなければいけないの?と思うかもしれませんが、設置しているAEDをいざという時にしっかり使うには、こうした取り組みも大切と私たちは考えます。
メドトロニック製AED
 2/25(土)の浜松市舞阪協働センターまつりで職員の方が用意してくれたAED。協働センターに設置されてます。
メーカーは、メドトロニック社(メドトロ)、AEDは、ライフパックCRPLUSという商品名です。

001_201703152046334b9.jpg

 ガイドライン2005の時くらいに消防の講習で見たことある位のレアなAED。実機を見て触ったのは今回が初めてでした。
レスキューセットの入った袋には、はさみと胸毛をそるかみそり、タオルも入ってました。

003_20170315204635713.jpg

 心肺蘇生法の流れが載ってるイラスト図もついてます。

004_20170315204637a6b.jpg

 今は、見ることがほとんどないAED機種なのでアップしました。
新しい仲間が加わりました
 今日から新しい仲間となったAEDトレーナーです。これから講習会、AHAコースと活躍することでしょう。
新しいAEDトレーナーを初めて使うのは、誰になるのかこれも楽しみです(メンバーは除きます)